最近肥料価格が高騰しており、肥料の効率的な利用が求められています。
今回は資材を効率的・効果的に施用するための技術のひとつとして、「AgriBus-G2」に搭載されている車速パルス出力機能についてご説明したいと思います。
車速パルスについて
効率的な施肥に向けては肥料の散布量を正確にコントロールする必要があり、速度に応じて散布量を調整する「車速連動機能」は有力な選択肢となります。
現在「車速連動機能」を搭載した国産あるい海外のブロードキャスタが市販化されており、トラクタ側から車速情報をパルス出力した「車速パルス」信号をブロードキャスタに供給することで、「車速連動機能」を利用できるようになります。
トラクタの速度情報は、タイヤの回転数をもとに算出する方法やGNSSの速度情報を利用する方法などがあり、前者はタイヤのスリップの影響を受けて誤差が発生する場合があります。一方GNSSの速度情報はスリップの影響を受けないため、誤差が発生しにくいメリットがあります。
また、車速パルスの出力方式については、国産と海外の2種類の方式に大きく分かれます。
国産(クボタなど)の方式は、スイッチの入り切りのような形でパルスを出力するオープンコレクタ出力、海外(アマゾーネ・ビコンなど)の方式は、ISO 11786に準拠した電圧での出力(概ね0V / 7Vが交互に出力される)となっています。
・GNSSの速度情報を利用した車速パルス出力機能
・出力形式は国産方式・海外方式の2種類
が搭載されています。
配線方法について
【国産】
パルス信号線:紫の配線(ギボシ端子つき)
グラウンド信号線:なし
【海外】
パルス信号線:水色の配線(ギボシ端子つき)
グラウンド信号線(GND、0V):黒色の配線(ギボシ端子つき)
【注意事項】
1.端子間の接続につきましてはお客さまご自身で行ってください。
2. 接続方法の誤りなどによる機器の破損・故障につきましては保証はいたしかねます。あらかじめご了承ください。
3.オレンジ色の線は拡張スイッチ入力用の線ですが、現在使用しておりません。
なお「AgriBus-G2」のご購入に関するご相談につきましては、当社の問い合わせ窓口までお願いいたします。
当社では、世界と日本で農業生産に携わる方々の更なるチャレンジを支える技術の提供を続けて参ります。